コロンビアの黄金ジェットとは?黄金博物館に眠る黄金細工がどれも面白い!

あなたはオーパーツという言葉を知っていますか?
オーパーツとは「out of place artifacts(場違いな工芸品)」の略です。
簡単に言ってしまえばその品物が技術的な意味でも、考えうる時代背景からも作成するのは不可能だろうと思われるものが実際に存在しているということです。
そして世界には確認できるだけでもかなり多くのオーパーツが見つかっており、専門家や我々ミステリー大好きっ子達の興味を誘っています。
その中でも特に有名なオーパーツ界の巨頭と言っても過言ではないのが、今回ご紹介する「コロンビアの黄金ジェット」です。
人類の探査が宇宙にも向けられたことでスペースシャトルの形に似ているかもと新しい説が出たことによって、『黄金シャトル』なんて呼び方をされるようにもなったんだよ!
著者
またこの「黄金ジェット」の名声に埋もれてしまっている、他の黄金細工もミステリー色が強めな興味深いものばかりなのでご紹介していこうと思います。
それでは、一緒にゴールデンタイムを楽しみましょう!
著者
・・・・・・黄金だからなの?ねえ!?
バケオ
コロンビアの黄金ジェットとは?
(画像引用:超常現象の謎とき)
キラキラしていてきれいね~!!テンションが上がるわ!
レベッカ
まずは大変有名な、この黄金ジェットについて調べていきましょう。
コロンビアのシヌー地方の、古代遺跡から発掘された黄金ジェットですが500年から800年頃のシヌー文化か、それ以前のプレ・インカ文明で作られました。
金の持つ特性として劣化しにくいというものがあるため、きちんとした年代の特定が出来ないんだ!
著者
そのころの南米アンデス地方は金の採掘と、装飾技術が飛躍的に発達した時代でもあります。
黄金ジェットは見た目どおり、当然金で出来ています。
総力を挙げて調べてみましたが、価値は不明でした。
金の種類によっても値はピンキリで違い、さらに超重要文化財なので値は付かないとしてもしょうがないですよね!
著者
大きさは5cmほどで、手のひらサイズです。
アクセサリーや装飾品の類として、数多くのものが製作されていたようです。
同じような金細工が、実はたくさん見つかっているのね!
レベッカ
そうなんだ、一つ一つ丁寧に作られていてどれも個性的な形をしているんだよ!
著者
この黄金ジェットも発掘当初は南米に生息しているナマズの一種「プレコ」か、鳥がモデルになっていると考えられていました。
しかし1969年アメリカの動物学者で超常現象研究家のアイバン・テレンス・サンダーソンが、「これは、飛行機の機首・操縦席・主翼・胴体・垂直尾翼・水平尾翼を備えている、ジェット戦闘機だ!」と指摘したのです。
このサンダーソンという人は、実は「オーパーツ」という言葉の産みの親なんだよ!
著者
アンダースンは黄金ジェットの作られた当時の南米には、飛行技術を持った文明が存在しその模型であろうと仮説を立てました。
そこから黄金ジェットは単体で、「オーパーツ」としての第一線を歩んでいくことになったのです。
1996年に実際にこの黄金ジェットを、1メートル程の大きさの模型を作って飛ばす実験をしたという話があります。
「ゴールド・フライヤーⅠ&Ⅱ」と名づけられた実物の16倍の大きさの機体が二つとも飛行実験に成功したのです。
一つはプロペラ機で、もう一つはジェットエンジンと着陸用のタイヤを搭載しているハイスペック機でした。
しかし、実際には飛びやすいように翼や胴体の幅を調節していたようです。
黄金ジェットの名付け親~アイバン・テレンス・サンダーソンとは~
(画像引用:ASIOS)
我々ミステリー好きを自負する者として、「オーパーツ」という言葉の名付け親が一体どんな人なのか気になりますよね。
「オーパーツ」の名付け親、アイバン・テレンス・サンダーソンとは一体どんな人なのでしょうか?
アイバン・テレンス・サンダーソン(1911-1973)
- スコットランド出身
- アメリカの動物学者・作家・超常現象研究家
- 動物学の他、植物学や地理学の学位も持っている(高学歴)
- 若い頃に世界旅行をしたことで、超常現象に興味を持ちその後めりこんでいく
奇妙な現象専門の調査委員会(SITU)を立ち上げ、世界中の様々な現象の調査や収集を行いました。
熱心な詮索や現地調査は、当たり前だったということです。
また、今でも使われている「オーパーツ」をはじめとする、UMAや超常現象関連の用語をいくつも作り出しているのです。
サンダーソンは1932年アフリカで伝説の大怪鳥『コンガマトー』に、襲われそうになったという話もあるんだ!
著者
サンダーソンは自分の事を、権威があるように扱われることを嫌っていたという話もあります。
純粋に超常現象や、オーパーツに対しての情熱を燃やしていたに違いありません。
どちらにせよこうして後世にも、名や実績が残っているのですから凄い人ですよね。
コロンビアの黄金ジェットが眠る場所~黄金博物館が面白い~
少し脱線してしまいましたが、話を戻しましょう。
先程のサンダーソンが『黄金ジェット』だと指摘した黄金細工ですが、現在コロンビアのボゴタにある、『GOLD MUSEUM(黄金博物館)』に展示されています。
その名の通り、実に3万4000点もの光り輝く黄金の品と、2万点を超える様々な文化の遺物を展示しています。
入館料は3000コロンビア・ペソ(約150円)とお安くなっている上に、日曜日はなんと無料開放されています。
コロンビアに旅行に行った際には、ぜひ立ち寄っておきたい場所の一つですね。
もちろん展示されているのは金が中心なので警備員の数はかなり多いのですが、館内はフラッシュなしでの写真撮影がOKということで長い時間楽しめます。
また女性はキラキラと光り輝くものやアクセサリーなどを魅力的に感じると言われていますが、過去を見ると男性も金銀財宝をめぐる争いを続けてきている時代背景があります。
男女関係なく黄金博物館は、ワクワクして心が元気になる場所ではないでしょうか?
実はこの黄金博物館の展示品ですが、撮影が無料ということで数多くの写真が今もインターネット上で見る事が出来るのです。
はじめの方にも少し書きましたが、とても不思議な形をしているものがたくさんありますのでいくつかご紹介していきたいと思います。
『黄金ジェット』の陰に埋もれていた奇妙な黄金達
黄金博物館には黄金細工をはじめ、アクセサリーや土偶、ミイラも展示されています。
その中でも特に私がお勧めしたいものを、タイプ別にいくつか種類をご紹介していきたいと思います。
擬人化された生物たち
黄金博物館には、鳥やカエル魚や動物などの黄金細工や土偶が沢山あります。
もちろん当時の暮らしの中にも鳥やカエルといった生物は、普通に混じっていたでしょうから作品に用いられる事に違和感はありません。
不思議なのは、二本足で立たせてしまっている事です。
二本足で立ち民族衣装を着ていたり、武装されたものなどユニークな物が沢山あります。
しかし私の持った印象は本来の生物の姿かたちからは、かけ離れているものの怖い印象はありませんでした。
しかもみんなどことなくひょうきんで、かわいらしい顔つきをしているようにも見えます。
貴族の子供に、与えたおもちゃだったのかもしれませんね。
なんて事!生まれる時代を間違えてしまったわ!
レベッカ
現代でも恐竜のおもちゃなどはあるからね!そういったものの先駆けだったのかもしれないね
著者
どことなく不気味さを携える人型細工
真ん丸な頭に真ん丸な体を持つ人間をモデルにしたような、金細工や土偶たちの数々も展示されています。
つぶらな瞳をしているが目と目の距離が離れていて違和感を感じるものや、目の部分がぽっかりと空いていて生気の感じられないようなものもあります。
反対に目玉が落ちそうなほど誇張されているものもあり、どれも皆不気味に感じてしまいました。
また単体ではなく何かの儀式の最中を模しているかのような大がかりな細工もあるのですが、技術力よりもまずは作品から漂う不気味さに圧倒されてしまいます。
私が不気味だと感じた理由は、以下になります。
- 無表情である
- 口元に笑みがあっても目が怖い
- サソリやコウモリなどどちらかと言えば、負のイメージを持つものと一緒に構成されている
- 全て少しだけどこかがおかしい
先程の擬人化された動物はたいていが笑顔と認識できるような表情をしていたので、非常にかわいらしいという印象を持ちました。
しかし人間をモデルにした方はどこか少し、人ならざる者のような雰囲気を感じるのです。
口に牙が生えていたり、怖いマスクのようなものが顔を覆っているものも多く見受けられました。
どれもとても精巧に作られているので、技術的には自然な人間やその表情を作るのも可能だったはずなのにどうしてなのでしょうか。
そこには何か複雑な謎が、含まれているような気がしますね。
著者
オリジナリティ溢れるブローチ
また装飾品としてもアクセサリーなどに使う、小さい細工の物もたくさんあります。
特に奇妙に感じたもので、ハート形のブローチがあります。
ハートだなんて可愛い形じゃない?プレゼントされたらうれしいわ!
レベッカ
実はね・・・
著者
先程何度も不気味だとお伝えしていた、人間の顔が中にワンポイントとして入っているハートのブローチなのです。
ワンポイントの人の顔は目が怖く、さらに顔の下に何やら謎の球体が二つ。
よく見ると二つの球体はイヤリングの装飾の様ですが、やはり漂う雰囲気は中々異様なものでハートの持つ可愛さと相まって不気味さを増幅させています。
他にもトナカイの角のような腕を持つ人間のブローチのようなものや、某テレビゲームの撃ち落とされる敵の形のようなものが沢山あったりと私達を楽しませてくれます。
今ご紹介したユニークな形の物以外にも、精巧な果物や動物の展示品やメダルなども数多くあります。
しかしそういった精巧な物の中に、見るものを不思議な感覚に陥れる作品が存在している事に私はミステリーを感じます。
私が展示品を調査して見つけた『黄金ジェット』に負けないくらいの奇妙な物を、いくつかご紹介しましたがお時間のある方はぜひ写真を探してみてください。
まとめ
情報があまりないプレ・インカ文明の時代背景は、一体どんなものだったのでしょうか?
金の採掘などが盛んに行われ細工の技術を身に付けた人々の暮らしは豊かだったのか、または当時は金に価値がなく貧しい人々の遊びの道具だった可能性だって考えられます。
さらに黄金ジェットのような人が乗るような飛行機が本当にあったのか、また奇妙な人型の人形や擬人化された生物たちの金細工の使い道など謎は深まるばかりでした。
しかし金への細かい細工や精巧な物の模写を見ていると、その時代の人々の持つ高い技術力などが感じられます。
本当に飛行機が、飛び交う時代だったのかもしれないね~!
バケオ
今回は私もたくさん金に接することが出来て、実に楽しい調査でした。